103系は、国鉄時代を代表する通勤型車両です。
101系よりも経済性を重視し、駅間が短い路線向けに設計さました。
1963年~1984年までの21年間に3447両も製造されていますが、これは同一形式の製造両数としては史上最多を誇っています。長期間にわたり大量製造されたため、細かな仕様変更や形式などバリエーションは豊富でした。
主に関東の山手線・総武緩行線・京浜東北線を皮切りに、大阪・名古屋の大都市圏における通勤輸送を支えてきました。
103系は、現在でもJR西日本で活躍しています。
JR東日本では、2009年10月の仙石線を最後に撤退しました。
JR西日本の103系は毎年数を少しずつ減らしながらも、初期車から後期車、改造車など、様々な形状の車両が運用されており、バラエティに富んでいます。
また、体質改善工事(40N・30N)によりグレードアップされた車両も存在し、車内は新型車両並みにグレードアップされています。騒音を気にしなければ快適な車内を過ごすことができるようになりました。この車両は、主に大阪環状線(森ノ宮電車区)に集結しているほか、阪和線(日根野電車区)にも少数、加古川線・播但線の支線用で運用されています。
2018年5月現在、大阪環状線・大和路線・阪和線からは全編成撤退し、奈良線・和田岬線・播但線・加古川線のみで運行されています。また、体質改善工事を施されていない原型に近い形状の103系は、もはや奈良線の2編成と和田岬線1編成のみとなっています。
また、京都鉄道博物館にクハ103-1が保存されています。
網干総合車両所103系3550番台(加古川線用)の写真はこちら