213系は、1987年に登場した直流近郊型車両です。国鉄として最後の新規車輛製造形式で、0番台が岡山地区に、分割民営化後にJR東海で5000番台が製造されました。
車体は211系と同じ軽量ステンレス車体ですが、2両や3両でも運用ができるように設計されているのが特徴です。
側扉の数は117系と同様に2枚扉で、座席は転換クロスシートが採用されています。また、前面の貫通窓・助手席窓のサイズが拡大されており、前面展望がしやすくなっています。
1988年に瀬戸大橋線(本四備讃線)が開通し、岡山~高松間を結ぶ『快速マリンライナー号』のグリーン車クロ212形も製造されました。クロ212形は、前面窓は大型のものとなり、側窓も車両の上部まで拡大されています。
また、座席は前向きの他に横向きにセットでき、座りながら瀬戸内海の景色を眺めることが可能でした。
2003年に、211系は『快速マリンライナー号』から撤退し、223系5000番台とJR四国5000系に役目を譲りました。
グリーン車は1両を残して廃車され、その1両は技術試験車「U@tech」へ改造されています。
現在は、中間車の先頭車化改造やワンマン設備の設置、体質改善工事を施して、引き続き岡山地区の各路線で活躍中です。
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