近畿日本鉄道では、新型名阪特急「ひのとり」が来年2020年(令和2年)3月14日にデビューすると発表しました。
「ひのとり」では、「くつろぎのアップグレード」をコンセプトとし、日本で初めて全席にバックシェルを設置するなど、車内の居住性を従来より大幅に向上させています。
【近鉄】新型名阪特急発表!(2018年1月11日)
1.車両名称・ロゴマーク
「ひのとり」とは・・
「ひのとり」という名称は、先進的でスピード感ある車体フォルム、深い艶感のあるメタリックレッドといった外観デザインに加え、ゆったりとした空間や上質なサービスを提供する気品ある車両のイメージを、翼を大きく広げて飛翔する「ひのとり」に重ね合わせて命名しました。ロゴマークはお客さまに親しみを持っていただけるとともに近鉄の新たなシンボル特急として大きく飛翔していくことを期待して作成しました。
2.車両形式
80000系
3.運行開始日
2020年3月14日(土)
4.運行区間
大阪難波~近鉄名古屋間 ※大阪難波~近鉄奈良間でも一部の特急に運用予定
5.製造両数
6両編成×8編成、8両編成×3編成 全11編成 計72両
6.車両概要
6-1 外観デザイン
先進的でスピード感ある車体形状とそれを際立たせるメタリック塗装
伝統のオレンジ色を残したアーバンライナーとは違い、深紅の車体は大きなインパクトがあります。そういえばアーバンライナーも、従来車のイメージを覆すようなデザインで登場しましたね。
6-2 プレミアム車両(両先頭車両)
前回1月12日の発表では、ハイグレード車両となっていましたが、プレミアム車両という名称になるようです。既存のデラックスシートの上をいく設備ということで、名称を変更したのでしょうね。
プレミアム車両の座席の詳細です。
本革のシートに、ヒーターのある背面、高さや角度を調節できるヘッドレストが特徴で、くつろぎのアップグレードというテーマどおり、もはや自宅の書斎でくつろいでるような感覚ですね。ヘッドレストが調整できるようになったので、どうしても従来車21000系で寝れない私が、「ひのとり」で寝れるようになるでしょうか(笑)。
テーブルは肘掛部分への収納式になっており、背面に大型テーブルを備えるレギュラーシートのほうが使いやすいと思います。出し入れ時にケガをする可能性があり、この点は残念です。
6-3 レギュラー車両(中間車両)
レギュラーシートについても、現行の車輛よりもグレードアップしていますね。
バックシェル、大型テーブル、コンセントがついただけでも、十分進化したと思います。
カフェスポットの新設が大きな注目点になりますね。
コンビニにあるような、カップを購入して自分でコーヒーを入れる形になるのでしょうね。
(さすがに大昔のスナックコーナーのように、専門の係員は置かないと思いますが、「しまかぜ」のようにアテンダントさんがいらっしゃるのでしょうか??)
車内にWi-Fiの設置は大変ありがたいですね。
7.車内情報表示
大型液晶ディスプレイ(2画面表示)を、車端部上部に設置します。
行先・停車駅や乗換案内などを、日本語のほかに英語などの外国語で案内
ダイヤが乱れた場合を含め、当社および接続他社路線のリアルタイムの列車運行情報を提供
案内表示が2画面式といえ大型の液晶式になるので、大変見やすくなりますね。
自社のみならず他社路線の運行情報を提供している列車といえば、JR東日本のE231系以降の車両を思い浮かべますが、関西では見かけませんね。車内で状況が把握できるようになれば、迂回ルートを検討できたりするので便利ですね。
8.車両編成図
6両編成で239人分の座席が提供されますが・・・
現行の21000系アーバンライナーでは302席なので、63席分減少することになります。
座席数を減らして快適性が上がるのはいいのですが、今まで以上に特急券の売り切れが速くなりそうです。ちなみに8両の場合だと、327席になります。
9.運行ダイヤ
この「ひのとり」デビューに伴い、特急型車両に大きな動きが出てきそうですね。
現行の21000系「アーバンライナー・Plus」と21020系「アーバンライナーNext」は、大阪難波・名古屋を毎時30分に発車する名阪乙特急に移動することになりそうです。乙特急にはアーバンライナーの他、汎用型特急車両も多数運用されていますが、なかでも最古参の12200系「スナックカー」が押し出される形で廃車になる可能性が高いです。また、名阪特急に汎用型特急車両が運用されるのも貴重になるかもしれませんね。