221系は、1989年(平成元年)に登場しました。
JR西日本が初めて新規に設計した車両で、これまでの国鉄のイメージを払拭した車両です。
前面デザインは、1988年(昭和63年)に登場した213系クロ212形のデザインを生かした、前面展望に優れたスピード感あふれるものとなっています。車内の座席配置については、近畿車輛が製造した近畿日本鉄道5200系(3扉転換クロスシート)の設計を、JR西日本に提案したのがきっかけという話があります。
最高速度は120km/hに向上、私鉄以上の速度で走るようになりました。
座席は117系と同じオール転換クロスシートを備え、側扉は2箇所から3箇所に増設。
側窓が拡大されて明るくなった車内は、落ち着いたインテリアでまとめられ、快適に過ごすことができます。
それまでの国鉄型にはなかったハイグレードな設備や性能が評判を呼び、平成4年までに474両も増備されることになりました。また、1990年(平成2年)には、鉄道友の会ローレル賞を受賞しています。
ちなみに『アメニティライナー』と名づけられたものの、浸透しなかったようです。
JR京都線・琵琶湖線・神戸線では、新快速の運用に就いていましたが、1995年より223系1000番台が投入されたことにより現在は快速運用のみに入っています。また、223系・225系の増備が進むにつれて、網干区から奈良区・京都所へ転属する車両が出ています。
編成は8連・6連・4連を自由に組み合わせて最大12両編成を組めるようになっています。
登場から25年目を迎えたした2013年より、大規模リニューアルが施されています。
前面に行先表示を新設、前照灯尾灯にLEDを採用、車内は扉周りを拡張し、トイレを大型化するなど、最近の車両にグレードを合わせた内容となっています。
221系は、2013年より大規模リニューアル車が登場しています。特集はこちら。
2015年からは、先頭車前面に転落防止幌が取り付けられています。なお、併結運用のない奈良所の6連編成・8連編成(一部編成を除く)は対象外となっています。
2017年からは、側面の行先表示器がフルカラーLEDに交換されています。
2021年ごろから、後継ぎとなる225系100番台の増備により、221系はA編成・C編成が宮原支所などへ順次疎開留置されています。2021年秋からは、大和路線の普通電車の運用に入り、一部201系を置き換えました。2022年3月からは、おおさか東線でも運用を開始する予定となっています。数年後には201系を221系ですべて置き換える見込みとなっています。これに伴い、JR西日本の221系配属は、奈良と京都のみとなります。
座席は117系と同じオール転換クロスシートで、側扉間に、転換クロスシートがずらりと並んでいます。
増設分はデッドスペースの排除で生み出されたが、扉に隣接する座席は転換不可能になり、向かい合わせ座席になる部分ができています。
トイレは和式でしたが、更新後は洋式となっています。
過去の走行路線:福知山線・阪和線・紀勢本線